コラム

【石狩北部地区消防事務組合消防本部】 消防団員セーフティ・ファーストエイド研修(Aコース)を実施して

石狩北部地区消防事務組合消防本部警防課 主任

本間 直浩

石狩北部地区消防事務組合は、北海道の中西部に位置する石狩市、当別町、新篠津村の3市町村を管轄し、管轄面積の大部分を広大な山林が占め、また日本海に面し、日本三大河川の石狩川や国際貿易港である石狩湾新港を有しています。その海、山、川、工業地域等を抱える地域特性から多種多様な災害への対応が求められています。

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当組合は、各市町村にそれぞれ消防団があり、「自らの地域は自ら守る」という誇り高い理念のもと、常備消防と一体となって地域防災活動に日々取り組んでいます。そして、継続的に訓練・教養を重ねる中で、毎年、当組合の3消防団と近隣の江別市消防団とともに合同で様々な訓練や研修を実施しています。

 今年度は、私がその合同訓練の企画を担当することとなり、どのような内容にしようか頭を悩ませていたところ、消防基金が実施している「消防団員セーフティ・ファーストエイド研修」の存在を知りました。過去には消防基金の「安全管理セミナー」「S-KYT研修」「消防団員健康づくりセミナー」を受講した経験はありましたが、本研修は未受講であり、その内容に強い関心を持ちました。

どのような内容なのか消防基金のホームページを確認したところ、本研修について「災害現場等で負傷者の応急処置を行う際に消防団員が自身の安全を確保した上で、適切に対応するためのファーストエイド(外科的応急処置)及び災害現場等での悲惨な体験や恐怖を伴う体験等により、急性ストレス障害が発生した消防団員に適切に対応するためのPFA(心理的応急処置)の基礎知識とその実技を習得するもの」と紹介されていました。そこで私は、近年全国で大規模災害が多発している状況を考えると消防団員にも必要な知識と技術であると感じたため、消防基金へ研修実施を依頼しました。

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事前準備については、消防基金から資料をいただき、その資料に沿って準備を進められ、不明な点はメールや電話にてすぐに相談ができる環境でした。研修会の流れなどについては、当日講師としてお招きする東京科学大学医学部付属病院救命救急センターの加藤 渚様、北原 嶺様と北海道大学病院附属司法精神医療センターの福澤 宏之様とメールで調整をさせていただき、適切なご指導のおかげで円滑に準備を進めることができましたが、ひとつだけ苦労した点として、メールでの調整であったため当日の詳細な流れや当消防本部の救急救命士が行う実技の展示部分については、全てを把握することが難しく不安もありました。

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そして当日を迎え、研修会開始前に一日の流れや実技の内容を講師の方々と最終調整をさせていただいたことで、不安要素であった部分についても解消され、初開催であったにも関わらず研修会を円滑に取り進めることができました。

研修内容は災害医療概論の座学として、災害と訓練における消防団員の負傷等の現状や応急手当の必要性について学んだ後、その座学を踏まえた上で災害時における応急手当を実技にて学びました。さらに、災害現場における心理的ストレスに対する理解を深め、専門家でなくても対応可能な心理的応急処置(PFA)を学びました。

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本研修会には4消防団から35名の消防団員が参加し、研修会終了後のアンケートでは、受講者の約9割が「理解できた」と回答する結果となりました。また、アンケート以外でも受講した方から「とても勉強になった」、「また受講したい」という声も寄せられ、企画担当者としてもこの上ない喜びを感じることができました。

今後は、今回受講した消防団員を中心に受講していない消防団員へ伝達をしてもらうとともに、当消防本部においても定期的に「消防団員セーフティ・ファーストエイド研修」を開催し、知識と技術の普及に努め、大規模災害に備えていきたいと考えております。

最後に、本研修の開催にあたりご尽力いただいた消防基金の皆様、講師を務めていただいた皆様、そして真剣に学びを得ようと参加していただいた消防団員の皆様に心より感謝申し上げます。

このコラムが研修を検討されている方々の一助となれば幸いです。

そして、全国の消防団員の皆様に私は自信を持ってお伝えします。

「消防団員セーフティ・ファーストエイド研修」は、本当におすすめの研修です!

是非、受講をしてみてください!!

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